超簡単!持っているだけで会話力が上がるあいづちのバリエーション
前回は、魅力的な会話をするコツの主に「話の聞き方」について触れました。
今回は、発信の仕方についてお話します。
でも自分が話し始める前に一つ。
「聞くこと」と「話すこと」の中間にあるとても大きな存在
「あの人とは話がしやすい」「あの人と話していると楽しくなる」と思われる一番のポイントがあいづちの打ち方。
あいづちの打ち方に長けるようになると、どんな人との会話も話も盛り上げられる。
明石家さんまさんの例を見ればイメージができますよね?
さんまさんは「あいづち芸」の名人です。
あいづちのバリエーションはできるだけたくさんもっておくとよいですが、まず、とりあえず、「はひふへほ」を有効に使ってみましょう。どんな時でも使えます。
「はあ⤵」「はあはあ」「はあ~」「はあ?」「はっは~」
「ひえ~」「ふ~ん」「ふんふん」「へえ~」「ほう」「ほうほう」
声のトーンやメリハリをつけると、たくさんのバリエーションが作れます。
でもそれだけでは、もの足りませんよね。できれば、「はひふえほ」以外に30個は用意しておくとよいでしょう。
あいづちの種類
- 受容・肯定
- 賛成・共感
- 驚き
- 反対
- 相手評価型
- 促進
- オウム返し
- 要約型
- 逆質問
厳密に種類分けするのは難しいですが、あえて分類してみると、少なくとも9つはありますから、一つの種類について3個~4個ずつあればよいということになります。
簡単ですよね。
それでは、一つずつ解説すると
1.受容・肯定
「うん」「はい」「そうだよね」「そうなんですね」「そうでしたか」「なるほど」「わかりました」
・・・「ウソ~!ありえな!!」と思っても、いきなり真向否定せず「なるほど、そうなんですね」「そうでしたか」(それが相手の気持ちなんだな)と受け止めてから、自分の意見に伝えると、相手に反発されずにこちらの意見を聞いてもらえます。なぜならば、「そうですね」とイエスを重ねていくと相手との間に親近感が生まれるからです。
例えば、一緒に映画を見た後「面白い映画だったね」(無意識に賛成してくれることを期待)と言った途端に、「そうでもないじゃん」と返されるとちょっとムッとするのが生身の人間。いったん、「うん、そうね。でも私は〇〇みたいな映画の方がおもしろいな」と自分の意見をあとで言ってももちろんOKです。
あるいは、「今日、一緒にご飯行きません?」と誘われて断る際に、いきなり「あ、今日はちょっと・・」と断る前に、いったん「わあ!いいですねえ」「お誘いありがとうございます」と受けてから「でも今日は~」とお断りした方が、不快感を与えずに済みます。
「イエスバット方式」と言われるテクニックです。「Yes」と受けてから「But」で返すからです。
「今夜はご一緒できないけれど、誘ってくれてありがとう。嬉しいです」の気持ちが伝わるからです。
2.賛成・共感
「おっしゃるとおりです」「まったくです」「よくわかります」「大変でしたね」「よかったですね」「そうそう」「わかる~」「だよね~」「確かに」「そうなのよねえ「あるある!」「やっぱりねえ」「だと思った」「〇〇いいですねえ」
・・・女性同士の会話ではよくあります。
3.驚き
「なるほど!知らなかった」「そうだったんですね!」「え?そうなんですか?」
・・・通常のあいづちに「!」をつける気持ちで。具体的には「っ」をつけます。
「しらなかったっ」「~ですねっ」「なんですかっ?」のように
4.反対
「うっそ~」「ほんとですかあ?」「ありえない」「ないない」「それはないって」「ぜんぜん!」「違いますよ~」「信じられな~い」
・・・明石家さんまさん風に言えば「ウソや!」ですね。
例えば、一緒に服を買いに行った時、相手の女性が「私みたいなタイプには、こんな可愛らしい服は似合わないわよねぇ」と言ってきたら、「そうだなあ」と思っても、「うんそうだね」と肯定するよりも、「いやそんなことはないよ」と否定してから、「あ、でもこっちの服の方が君のテイストかな」と別の服を進めれば相手を傷つけずに自分の意見を伝えることができます。
5.促進
「それで?」「それから?」「そのあとはどうしたんですか?」「で?」
・・・相手の話の先を聞きたい気持ちを伝えます。
例えば、飲み会などで料理などが来て一旦話が中断したら、「あ、さっきの続き教えて」と促すとよいでしょう。
6.相手評価型
「さすが」「知りませんでした」「すごい」「すばらしい」「すてき」Sの五段活用
「上手い!」「美味しい」「きれい」「めずらしい」「深い」「鋭い」
「勉強になります」「今の言葉、メモしていいですか?」
「〇〇は~(健康に)(美容に)(体に)いいですよね」
・・・相手の言葉に「プラスの評価」をつけて返します。相手に対する「おべんちゃら」ではなく、相手の言っていることの良い面をとらえてリスペクトの気持ちを表します。
7.オウム返し
「え、あなたたった一人で?」「16歳で?」「ニューヨークに?」「ダンスのレッスンのために?」「3年間も!」「そこで泣きたくなっちゃったんですね」
・・・相手の言ったことのポイントを部分復唱していきます。
テレビでも、インタビューの上手な方は、この手法を使っているのをよく見かけます。
8.要約
「~っていうことだよね」「ははあ~、だから〇〇なんだあ」「なるほど、つまり〇〇っていうことか~!」
・・・明石家さんまさんの得意技ですね。
9.逆質問
「~とおっしゃいますと?」「それって具体的にどういうことですか?」「え?それっていつのことですか?」「なんでそうなっちゃったんでしょう?」「え?それどういうこと?!」
・・・相手の話に心底興味がありますよ、もっと聞きたいですよ、という気持ちが伝わります。
そしてどのあいづちでも一番大事にしたいのは、声のトーン。文字にすれば同じことばでも、声のトーンによって印象はガラリと変わります。
人間、嬉しい時やポジティブな気分を相手に伝える時は、声のトーンが高くなります。
逆に、相手に対してネガティブな気持ちを持っていると、自然に声が低くなります。
「ふざんけな!ばかやろう!!」
高い声で言うと迫力がないどころか、相手に悪意を感じさせません。
でも、本当に怒っている時は、声が自然に低くなるはず。
あいづちは特に短い言葉で気持ちを伝えるため、声の表現力が何よりも重要。
自分のスキルトークに自信がなくても、ちゃんと話を聞いて、相手の気持ちに沿った声であいづちを返せば、気持ちよく話をしてくれます。
なぜならば、人間は誰でも自分の話が相手にどう受け止められているか無意識に気にしながら話をしているから。何をどう話せば、相手が面白いと思ってくれるか、考えたり悩んだりして疲れてしまうのです。
ですから、相手が話すのを応援してあげるだけで、相手のハートを鷲づかみできるのです。